2019.1.30
ぎんなんのつぶやき未来を担う若手大工のさらなる技術向上のために
For further technical improvement of the young carpenter for the future.
平成の大工棟梁技術者育成事業熊本2019開催
平成30年国土交通省地域に根ざした木造住宅施工技術体制整備事業の一環として行われました。参加条件は、大工さんまたは大工になりたい人で技術向上を目指している方。
現場でのマナーや振る舞いを学ぶ午前中の座学。
現場でのマナー、振る舞い
現場にいる人が一番の営業マン
そして、棟梁とは現場を統率するリーダー!!建方(棟上げ)は、綿密な段取りと手際の良い現場さばき、指示が必要とされます。建築士や他の職人たちとのコミュニケーション能力も大事になってきます。
午後より課題講習と実技講習が行われました。
課題講習では、大工工事に関する2つの課題を出題。
出題された課題を、それぞれの観点で施工方法や仕上げなどを検討。
その内容を発表し、共有することにより同じ大工でも考え方が異なる事を理解し、考え経験する事の大切さを学びました。
経験豊富な大工さんになると、図面を見ただけで納まる・納まらないなどがわかる方もいらっしゃるそうです。建築士が作成した図面通りに納まらなかったりすることがリフォームやリノベーション・階段などの複雑な箇所で発生することが多いです。このような時に、いかに柔軟に代替案を提案することができるか・それを説明する場合の話の組み立て方・コミュニケーション能力も求められます。
実技講習では、大工として基本中の基本である「のみ研ぎ」と「墨付け」について、改めて基本を学び実際にのみ研ぎ講習を実施し仕上がりを共有しました。
また、木材にのみで穴を掘る基本作業も実施し、経験の差・技術の向上の必要性についても学んでもらう場となりました。
「穴掘り3年・鋸(のこぎり)5年・墨かけ8年・研ぎ一生」
刃物を鋭くまっすぐに研ぐことはとても難しく、プロの大工さんでも一生かけて研ぎの腕を磨くそうです。腕のいい職人が良い砥石を使って研ぐと鉋(かんな)の刃が立つとも言われています。
金槌(かなづち)・差金・鉋(かんな)・鑿(のみ)・鋸(のこぎり)・墨つぼと墨さしなどを使って建築物を造ることが大工の仕事です。便利な道具が増える一方で、昔ながらの道具や技術を使って建てた家は手間暇がかかる分丈夫で、傷んだ箇所だけを補強できたりと応用もききます。
特にリノベーションや古民家再生といった現場では、どこかで必ず必要になってくる技術です。道具の手入れは、大工職人にとって必要不可欠。職人さんの力だけでは家は建てられないし、道具があっても技術を持った職人さんがいなければ宝の持ち腐れ。普段道具の手入れをきちんとしておくという事は、大工の腕にも比例するのかもしれません。たかが道具されど道具。
たゆまぬ努力が技術を向上させ、学ぼうとする気持ちと教わる姿勢・コミュニケーション力も大事です。頼れる棟梁がいるという事は、現場がスムーズで仕上がりや品質も良くなる傾向にあります。
弊社もそんなやる気のある職人の方々や、これからなりたいと思っている方の手助けができるように、これからも技術を学ぶ場や伝統継承の機会を作っていきたいと思います。それがお客様の満足の笑顔に繋がるように。
《お知らせ》
・これから大工さんになりたい!!と思っている方。
・もっと大工として腕をみがきたい・学びたいと思っている方。
・楽しく成長しながら一緒にお仕事をしてくださる大工さん。
随時、募集しておりますのでお気軽にお問合せ下さい。
銀杏開発株式会社 ☎096-351-1870